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経営者を着こなせ

経営者を着こなせ

 
多くのモノが無駄を省き、合理的で画一化されつつある現代社会。しかしそこには華がない、味がない、粋もない…。無駄の中に神が宿る。他人の目を気にせず好きな生き方を選び、無駄を追求していくことが、きっと人生に華を添えるに違いない。
今回は会社経営者のトップが人生を着こなす企画だ!退屈な人生を嘆くばかりでは何も始まらない。この特集を機に、そんな漂うだけの人生から、飛び出せる何かをぜひ見つけてほしい。
 
増田 清

エムテックグループ
創業者 増田 清
 
 
坂田 智子

モデル事務所経営
株式会社 Campbell
代表取締役 坂田 智子
 
 
中谷 健司

アパレルメーカー経営
株式会社 フック
代表取締役 中谷 健司
 
 
経営者を着こなせ

 
「モーターを着こなせ!」とは?
本誌のタイトルになっている「モーターを着こなせ!」には一体どんな意味が込められているのか? 読者の皆さんの中にはよく分からないという方も少なくないだろう。
そこで今回は本誌の発行を統括する「エムテックグループ」創業者の増田会長、スーツの製造販売を手掛ける「JUVENILE DELINQUENT(株式会社フック)」の中谷社長、そしてモデル事務所「キャンベル(株式会社Campbell)」の坂田社長を交え、クルマやファッションについて語っていただくこととした。この対談を通じて「モーターを着こなせ!」の意味を深く感じ取って頂ければ幸いだ。
 
 
 
― 増田
本誌のコンセプトはご存知のように「モーターを着こなせ!」なのですが、このコンセプトを全面に打ち出したのには理由があります。
 
それは、現在のクルマ業界を取り巻く環境が変化し、クルマに興味が無い若者が増え、クルマ離れが進んでいくのをこのまま見過ごせないと思ったからです。
 
自動車メーカーは、性能や燃費が良くて安全性も高い、そしてリーズナブルという価値観を今まで追求してきたと思うんですが、結果的にはクルマが単なる「便利で快適な移動手段の一つ」になってしまったように思います。だから、レンタカーやカーシェアがもてはやされ、わざわざクルマを購入しなくても良いという感覚が増えてきたんだと思います。
 
でも以前は単なる移動手段という側面だけでなく、「ファッションの一部」という感覚があったと思うんです。だから「クルマやバイク」と「ファッション」、そして「人」を中心とした「モーターファッション誌」を創り上げて、クルマに対する憧れを呼び覚まし、業界を活性化するお手伝いができればと思ったんです。その考え方に、快く賛同していただき、今回の企画や撮影に協力してくれたのがファッション業界の「中谷社長」であり、モデル業界の「坂田社長」です。今回はお二人とクルマやファッションに対する考え方を大いに語り合いたいと思っています。
 
― 編集部
なるほど、良く分かりました。
では、まず中谷社長はどうしてズートスーツを作ろうと思ったのかぜひお聞かせ下さい。

― 中谷
「Juvenile Delinquent」ができたのは、1997年なんですが、僕は最初の1年はお客さんだったんです。そもそも僕自身がライブ活動(MOONSHINER)をやっていて、いつもこういうスーツを好んで着ていたんです。その後、現在の会社に入社することになり今に至ります。だからもうかれこれ24年ぐらい毎日「ズートスーツ」を着ています。なのでもう普段着になってますね(笑)

― 編集部
え~、毎日着ているのですか?かなり大変じゃないですか?

― 中谷
良くそう言われるのですが、でも好きな格好ができるんだから毎日楽しいですよ。機能性、合理性をばかりを追求するだけではやっぱり楽しさが無いと思うんです。それらばかりを追求するだけでは何か寂しいと思いませんか…?世の中便利になった分、「大事な何か」を失っているような気がしてならないんです。

― 増田
家電もクルマもそうなんだけど実用性を重視しすぎた感じがするよね。実用性も大事だけど、デザイン性や個性をもっと追求すればクルマも変わっていくと思うんです。やっぱりクルマはファッションの一部であってほしいと思うよね。

― 中谷
今の時代、クルマだけじゃなく、全てが「無駄を省いた合理的なモノ」ばかりになっていますよね。機能的にはとても素晴らしいと思うのですが、「味」とか「無駄」っていうものが何も無くなってしまったと思うんです。
 
「無駄は悪だ」って考えられている風潮があって、全て省かれていってしまったように思います。でも美しいものとかカッコいいものっていうのは無駄の中にあると思うんです。無駄を追求する余裕が大事だと思うのですが、今のように無駄を排除していく社会を見ていると、今後どうなってしまうのか不安すら感じていました。だから今回の企画や撮影にはとっても共感できたんです。
 
経営者を着こなせ

 
― 編集部
そうですよね、全くご指摘の通りだと思います…。今の世の中、味気なくなりましたからね…。
ところでお二人は普段どんなクルマに乗られているんですか?
またクルマに対する想いがあれば、ぜひお聞かせください。
 
― 坂田
私は、以前は機能や燃費を考えてヴィッツに乗っていました。単なる移動手段として選んでいたのですが、ピンク色のトヨタ86とピンクファッションの女の子がたくさん集まるという「86女子会」というイベントを開催したことがきっかけで、意識が変わりました。
 
それから私も86を購入したのですが、クルマは移動する自分の部屋なんだと考え始めたのです。それから内装やシートを自分好みにオシャレに仕上げたりオリジナルのカスタムをして、すごくキレイでカッコ良くして乗っています。そうしたら私のクルマに興味を持つ方がたくさん増えてきて、「見られている」って感じがしてきました。それから86で出かけるのが本当に楽しくなりました。

― 中谷
僕は、今は家庭環境的にファミリーカーに乗っていますけど、個人的にはクルマに限らず、1950年代以前のモノが好きなんです。だから今はガマンしていますが、時期が来たらまた無駄の塊のビンテージカーに乗りたいと思っています。(笑)

― 編集部
それは例えばどんなクルマなのでしょうか?
 
― 中谷
1957年式以前のオーバルウインドウのVWビートルに乗りたいです。また1940年代のマーキュリーやシボレーフリートラインなどのアメ車もいいですね。やっぱりビンテージカーは何といっても「味」がありますからね~。
 
― 編集部
坂田社長は86以外に将来乗りたいクルマはありますか?

― 坂田
私は家族ができたら実用性を重視してファミリーカーを選択するとは思うのですが、でも撮影に使ったようなビンテージカーも素敵なので、もう1台所有するならアリかなと思っています。特にベンツSLのようなオープンカーはカッコ良くて憧れますねー。
 
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― 編集部
増田会長はどうですか?

― 増田
私は最新のコルベットに乗りたいけど、周りの目があるし恥ずかしいし…。それに立場上、何を言われるか分からないしね~。でも引退したら乗ってもいいかなとは思うね。色はやっぱり黄色かな!(笑)

― 編集部
いえいえ、多分誰も気が付かないと思いますよ。ぜひ堂々と乗って下さい (笑)
では次に皆さんのファッションへの拘りを聞かせてもらえますか?

― 坂田
私は洋服がすごく好きで気に入るとすぐ買ってしまうのですが、生地が良くて長く着られるという服を重視しています。普段は機能的で気楽な服を着るときも多いのですが、でも今回の撮影のように素敵なドレスを着た時はやっぱり意識が変わりますよね。クルマと同じでファッションも機能性だけを追求するだけではいけないなと思います。

― 編集部
確かに服で気が引き締まるっていうことがありますもんね。

― 中谷
そうなんです、派手な服を着ると人から見られているという感覚をとても感じるので、背筋が伸びますよ!いい意味でおかしな行動をしないように心構えることもできますしね。

― 編集部
それは良く分かりますね。特に制服などは着ることで自分自身の自覚が生まれたりもしますからね!
それでは最後に「モーターを着こなせ!」の読者の皆さんにクルマやファッションについて、何かアドバイスがあればお願いします。

― 坂田
クルマで言えば、皆さん黒や白やシルバーのクルマに乗っている方が多いと思うのですが、できればもっとカラフルなクルマに乗って欲しいな~って思います。その方がきっと個性が主張できると思うから。またファッションもリーズナブルな服を気楽に着る方が多いように思うのですが、もっと自分自身の好きなスタイルを創り上げていって、個性的に輝いていってほしいと思います。
 
― 中谷
大変な世の中だから、若い人たちはクルマにまでお金をかける余裕がないというのは分かるんですが、だからといってそれで良いと思わないでほしいですね。クルマも本当はもっと楽しめると思うんです。仕事を頑張って稼いで、欲しいクルマにぜひ乗って欲しいですね。頑張って手に入れた好きなクルマなら絶対楽しいはずですよ。
 
クルマだけじゃなくファッションでもいいのですが、何か夢中に打ち込めることを見つけてほしいと思います。もし年をとってもズーっと打ち込めるようなことが見つかれば、お金があろうが無かろうが、まあまあ人生成功したような気になれますよ!楽しいことは自分で見つけていくしか無いと思いますが、ぜひ夢中になれるものを見つけて毎日を、そして人生を楽しく過ごせるように頑張ってほしいと思います。

― 編集部
増田会長はいかがですか?
 
― 増田
ファッションやオシャレを一言で言ったらね、「合理的じゃない」っていうことなんだわ。
この「ズートスーツ」を着ようと思うと、ものすごく大変なんだわ!(笑)

― 中谷
そうですよ!こんなの、「無駄の塊」ですからね!何のためにあるんだと言われたら全部要らないものばかりですからね!(全員爆笑)
でもそれが楽しいんですよ!!
 
― 増田
クルマも同じなんだよね。オシャレなクルマほど、合理的じゃないんだわ。合理的になると合理的な形になるしね、、。不合理なことを楽しむのがオシャレだと思うんだよね。だから今回のような壊れるかもしれないビンテージカーや着るのが大変な「ズートスーツ」などは、まさに「オシャレの極み」だと思うんです。

― 中谷
それをいい大人が一生懸命やるのが、また楽しいんですよ。

― 増田
そうそう! 私もそう思います。女性が寒い中、ミニスカートをはくのも同じだと思うんだけど、そういう不合理を楽しめるのがオシャレな人のやることなんだと思います。

― 編集部
会長曰く、読者の皆さんにも不合理を楽しんでオシャレして欲しいということですね。

― 増田
そうです。でも私は楽しめませんけどね!(爆笑)
だって髪の毛も今日まで伸ばし続けたし、、、。これも1年以上かかって、本当に大変だったんだよ。もう髪の毛切りたいんだよ~(全員大爆笑)

― 編集部
今回の対談はとても心に刺さる言葉が多く、有意義な時間になったと思います。これからも、「モーターを着こなせ!」を中心にクルマ業界やファッション業界に新しい風を送り込んで行きましょう。

本日は皆さんありがとうございました!
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